第1回
『コミュニティ・カーシェアリング』シンポジウム in 石巻 開催レポート

特別講演

オーストリアの
コミュニティ型カーシェアリング ー過去・現在・未来ー

CARUSO carsharing eGen 創業者
Christian Steger-Vormetz

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※講演内容を忠実に書き出ししておりますので、一部表現が話し言葉の部分もありますがご了承ください。

講演者の写真

1970年オーストリアのラウテラッハ生まれ。グラーツとウィーンの工科大学で交通工学と都市計画を学んだあと、エンジニアコンサルタントとしてキャリアをスタート。1997年-2003年オーストリア西部の州フォアアールベルクの公共交通局の業務執行取締役。2004年から持続可能な交通の分野でコンサルタントとプロジェクトマネージャーを務める。CARUSO Carsharing eGenの立案者であり共同創業者。

こんにちは皆さま。ご招待いただきまして、大変うれしく思っております。
まず、私がどこから来たかをご紹介しましょう。ヨーロッパのちょうど真ん中あたり、オーストリアです。オーストラリアと間違えないでくださいね。オーストラリアはカンガルーが跳んでる国ですけども、オーストリアにはカンガルーはおりません。音楽が有名なところであります。
私はこのオーストリアの西部、フォアアールベルクの出身で、グラーツ工科大学とウィーン工科大学で交通工学と都市交計画を学び、今もフォアアールベルクに住んでおります。ここは山岳地帯ですが、革新的な企業も、近代的な建築物もたくさんあります。夏にはボーデン湖でたくさんのイベントが行われる、有名な観光地でもあります。

本日は、3つのお話をしたいと思います。
1つ目は、カーシェアリングの歴史。それもオーストリアのみならず、ヨーロッパ全体のカーシェアリングの歴史を、スイスとドイツの例を基にしてお話したいと思います。
2つ目は、CARUSOの現状。
そして3つ目に将来的な動向についてお話したいと思います。

ヨーロッパのカーシェアリングの歴史

それでは、カーシェアリングの歴史をお話する意味でも、私自身がどうしてカーシェアリングを行うようになったのかというお話をしましょう。
これは私が子供の頃のフォアアールベルクの状況です。当時は森林破壊が大きなテーマとなっており、私たちは、このまま破壊が進んでしまうと重要なライフラインがなくなってしまうのではないかと思っていました。
たとえば、特にアメリカにおいては、これだけの交通渋滞があらゆるところにあり、6車線あったとしても交通渋滞という問題が解決できません。こんなことがあってはいけない、 持続可能な道を模索していかなければいけない、持続可能なモビリティを模索していこう、と私たちは考えました。

様々な議論がありましたが、やはり車のメリットを維持しながらも、持続可能で環境にやさしい交通手段、例えば自転車を使い、その後は列車で移動するといったことを目指すことになりました。
そのメリットは、例えば長距離においては新幹線を利用することができることです。しかも、ラストマイル=最後のところ、つまり駅から自宅まではカーシェアリングを使うこともできるわけです。ヨーロッパでは、このような形で持続可能な交通モデルがだんだんと発生してきました。

スイスのカーシェアリング

1987年に2つのカーシェアリング協同組合が設立されました。当然のことながら、まだそのときの組織は石巻と比べても、本当に簡単な組織状況でした。
そこで、サービスをもっとプロ化しなければならないということで、電話によるサービス提供をしよう、運転記録を自動化させていこう、また、鍵ももっと自動化しようという運動もありました。インターネットの予約手続きなども導入されていったわけです。当時、多額の投資を必要とした技術革新でありましたけれども、やがて投資の元が取れるような形になっていきました。先ほどお話しした2つの協同組合が1997年に合併し、モビリティカーシェアリングという協同組合にまとまっていったのです。
このモビリティの協同組合は、スイスにおける唯一のカーシェアリングを提供しているところです。今ではスイスの一つのアイデンティティにまで発展しております。スイスの鉄道とも協力をしており、そのために、スイスの全国的な広域のサービスへと発達しました。
その後、モビリティはピア・トゥ・ピア型のカーシェアリングの株式を購入し、さらに発展をしてきております。

これがスイスのカーシェアリングの動向です。
メンバーの数が増えているのも分かると思います。毎年メンバーの数は増加しております。スイスはそういった意味で、世界的にもカーシェアリングの典型的な成功例だと言われています。
とはいいながらも、この数年間、ダイナミック性は失われてきました。他の国々においてもスイスにならってカーシェアリングが導入されてきましたので、スイスだけがカーシェアリングの国ということではなくなってきたのです。

ドイツのカーシェアリング

ドイツにおいても同じような時期、1988年にカーシェアリングがスタートしました。ドイツというのは連邦制の国です。そういった意味で同時にたくさんのカーシェアリングの団体が作られ、組織同士が協力するか合併をするということも行われてきました。現在も、150以上のカーシェアリングの事業者が存在しております。
そして、その多くのカーシェアリング事業者は全国レベルのカーシェアリング協会の下でまとめられております。その傘下の下、協力しつつもそれぞれの地域で自分たちのカーシェアリングのオファーをしている状況です。
ドイツにおいては様々なサービスが提供されています。例えばフリーフローティング型のカーシェアリングもあります。柴山先生がおっしゃられた通りですね。はじめはそれほどでもなかったのですが、ここ数年でかなりのメンバー数が増えています。と申しますのも、自動車のメーカーがカーシェアリングのほうにも参入をしてきており、例えばCar2goも出てきて、誰もがカーシェアリングという言葉を口にするようになりました。Car2goが出たことで産業全体も押し上げられたのです。フリーフローティング型のカーシェアリングは、いろいろな乗り捨てができるので、利用頻度が高まっております。

オーストリアのカーシェアリング

次に、オーストリアの動向をご紹介します。
スイスやドイツと同じような時期にカーシェアリングがスタートいたしました。民間の発案でカーシェアリングのサービスを提供いたしましたが、残念ながらそこは倒産しました。
と申しますのも、やはり車の輸入業者がカーシェアリングのビジネスを開始したわけです。カーシェアリングの利用者は持続可能な車の利用だと皆さん思ったのですが、車輸入業者がカーシェアリングのサービスを提供してしまい、車輸入業者ということと持続可能性ということが一致しなかったために、利用者からあまり利用されなかったのです。

オーストリアにおいては、住宅におけるカーシェアリングという事業も始まっていきました。例えば、この2007年にブレゲンツで生まれたカーシェアリングのプロジェクトは、住宅とカーシェアリングを統合したものでした。ただ、5年後には残念ながらこのプログラムは終了いたしました。なぜかというと、その住宅の居住者の人たちの関心を十分に得ることができなかったからです。
そこで、もう一つの住宅とカーシェアリングを組み合わせるという試みが、私が住んでいる住宅で起きております。この住宅は、そもそも住宅協同組合という形で作られましたので、入居者が建物全体の建築プロセスに関与いたしました。はじめからカーシェアリングを導入しようという意識が高かったわけです。私自身もそこでもかなり積極的に参画し、交通エンジニアとして、この住宅とカーシェアリングを組み合わせようとしたわけです。

私たちは、はじめからたくさんの車を得ることができました。そういった意味では石巻とかなり反対だったわけです。この住宅に住んでいる人たちは、自分たちの車をあきらめなければならなかったほど、たくさんの車を確保することができました。
みんなに車をあきらめてもらわなければいけなかったので、ハードルを低く設定し、カーシェアリングの車は自分の車のように快適でなければいけない、自分の車より高くなってはいけない、自分の車と同じように感じられるようにするというようなことです。
当然のことながら私たちは、初めは広域の、あるいは大手のカーシェアリングと協力しようかどうか考えましたが、結論としては、それはよくないとなりました。なぜかというと、やっぱり私たちはフレキシブルなカーシェアリング、そして、それほど高くないカーシェアリングをしていかなければいけないと考えたからです。

技術的な面では、やはり快適性を向上するということが重要でした。カーシェアリングを機能させることが重要だとういことで、ITを駆使して自分たちで問題を解決しようとしました。で、私はたいへんハッピーになりました。
と申しますのも、国の研究プロジェクトのほうから助成金を得るに至ったのです。そして技術的なこういったツールを開発することができました。
例えば、アプリを開発いたしました。スマートフォン用のアプリです。GPSも組み合わされていて、運転記録も自動で記録されることになります。24時間機能しております。

また、私たちは地下に鍵のキーボックスも設置しました。おかげで、週7日、24時間、鍵を自分自身でピックアップできます。インターネットの車の予約も、3秒とかかりません。スマートフォンからも予約することができ、多くの人たちはスマートフォンを使って予約しています。

私たちのカーシェアリングのシステムを分類するのは難しいのですが、柴山先生もいくつかのタイプをカテゴリー化されていましたよね。ピア・トゥ・ピアというタイプもあります。あるいは、ビジネス・トゥ・カスタマーというタイプもあります。非営利団体からオファーされたものもあります。市民イニシアチブ、草の根運動が元になっているものもあります。
とは言いながらも、サービスはだいたい似ておりますので、この3つの分類も具体的に区別することはできませんが、こちらに、いくつか分類方法を書いてみました。
何を会員に提供するのか、どのように提供するのか、そして社会への付加価値をいかに提供するか、ボトムアップなのかトップダウンなのか、そして市民が自分のイニシアチブで行うのか、そういうことです。
私たちはボトムアップで行っており、専業のカーシェアリング事業者のようなフルサービスを提供している組織ではありません。私たちはやはり車を返してもらわなければなりません。フリーフローティングのような形ではなく、車を乗ったところに返すということが必要です。

また、私たちは電気自動車の導入、普及に力を入れていますが、他の車種も持っております。そして、地域に根ざしたカーシェアリングというものを確立しようとしています。住民に近い形でいかにカーシェアリングを提供するかというのが私たちの課題です。テクノロジーについても、やはりその快適性というのを高めるために、様々なテクノロジーを提供しようと試みています。将来的にはそれがもっともっと重要性を増すのだと思います。

このカーシェアリング、石巻市での試みと非常に似たようなところもありますが、違うところもありますので、それについてご紹介していきたいと思います。
私たちは、電気自動車に力を入れていると申しましたけれども、最初に入手した車種が三菱のi-MiEVでした。私たちではなく、私たちの協力者が日本から三菱の車を手に入れて、提供してくれたのです。バッテリーの充電状態などのデータを、車から取り出すというシステムも確立しています。

集合住宅だけではなく、他のカーシェアリンググループもぜひサポートしたいというふうに考えました。カーシェアリングが孤立することなく、私たちの成功パターンをぜひ使って欲しいということで、サポートを行っております。
そしてそういったグループは、導入時には資金的なリスクが大きいので、組織、体制づくりの支援が必要となります。
それぞれの人々はそれぞれの生活があります。日中それぞれやることがあります。ですから、誰が何をやるかということが、カーシェアリングプロジェクトをいかに成功に導くかというのが鍵になっています。うまくいかなかったプロジェクトもいくつかあります。
私たちは、市町村や企業にカーシェアリングプロジェクトをサポートするよう求め、経済的リスクを負うことなく、希望者はカーシェアリングプロジェクトに参加できるように支援をしたいというふうに考えております。実際、地方の行政のサポートがあるとうまくいくという経験を多くしています。

また、電気自動車を取得することで、自治体のモチベーションが上がるということも経験しています。
私たちの地域はEモビリティのモデル地区に認定されています。
もし電気自動車を購入する場合、どのように使うか、何のために使うか、ということを明確にしなければなりません。そしてなるべく多くの市民がこの新しいテクノロジーにアクセスできなければならない。そうすることで、この新しいテクノロジーを多くの人が、たとえそれが自家用車であったとしても共有することができるのです。

長距離の輸送に関しては、三菱の電気自動車というのはあまり適しているとは言えません。ですので、様々なテクノロジーを組み合わせるということが必要です。また、まだ電気自動車は購入費が高いので、効率的に使われなければなりません。ラッキーなことに、私たちはいくつかお手伝いしたプロジェクトで大きな成功を収めています。そしてそういった成功が口コミでいろいろと他に伝わっていき、多くのプロジェクトに携わることができるようになっています。

CARUSOの現状

私たちの運営する車両は、全オーストリアで100台以上になっています。
その西部にあるフォアアールベルク州、あるいはニーダーエスターライヒ州といったところでも、私たちの事業は成功しています。
しかし、私たちは様々な研究プロジェクトに参加していたので、これで終わりにするのではなく、そのサポートをぜひ継続したいと思いました。国からの助成によるプロジェクトはもう終わってしまったものもありますので、予約システムなどを、ぜひ新しいプロジェクトに生かしたいというふうに思っています。

そのためには、健全な基盤が必要です。どのようにしてこの新しいシステムが機能するのか、すべての関係者を巻き込んで議論していくことが必要です。ですから、私たちは協同組合という形態を選びました。その結果、CARUSOカーシェアリング協同組合が誕生しました。
協同組合にとって重要だったのは、参加メンバー、ステークホルダーが4つのタイプ、4つの分野からの協同があるということです。もちろん、一般市民の参加は必要ですけれども、公的機関、民間企業、そして不動産企業等がやはり参加してくれることが大事です。
私たちは、この重要メンバーに様々な分野の主要なメンバーが集ってくれたことを、とても誇りに思っています。
CARUSOカーシェアリングは、協同組合として昨年の夏に設立されましたが、様々な大手企業、地方自治体、電力会社が参加してくれています。

皆さん、CARUSOという意味はいったい何だろうというふうに思うかもしれませんね。
CARUSOとは、イタリアの有名なテノールの歌手であるEnrico CARUSO(エンリコ・カルーソー)からきています。ですが、それだけではなく、実は造語になっています。カー・ユーゾ、カー・ユーズ。私は車を利用する。つまり、持続可能な発展のために車を所有するのではなく利用するという考え方です。

それでは現在はどのような状態になっているのでしょうか。
CARUSOを協同組合として創立した後、私たちは結果を目に見える形で皆様に示したいと思いました。フォアアールベルク州の運輸連合も私たちの組合のメンバーになってくださっていますので、主要な駅、公共交通機関の駅の近くにカーシェアリングのための自動車を配備することを始めました。地域住民に対しても、駅の近くに止めてあるカーシェアリングのための車をぜひ使ってくださいということを告知しなければなりませんでした。
今後は、モビリティカードを導入するということを考えています。利用者、顧客のほとんどは公共交通機関の年間パスを持っていますので、それを共有して車のデータカード、モビリティカードということで導入したい、ICカードということで導入したいというふうに考えています。
公共交通機関のカスタマーセンターも、カーシェアリングのための窓口になってくれていて、CARUSOカーシェアリングの監査役のメンバーですので、連携が非常に容易になっています。
地方自治体は電気自動車の導入をサポートするというのを非常に力を入れてくれています。ですから、電気自動車の入札を行っている地方自治体もいくつもあります。今年は30台以上の電気自動車を発注見込み、あるいは発注済みです。
ズルツベルクという地区の例だと3台電気自動車が導入されました。ですが、実際その行政に属するのは1台のみで、他の2台は実はその地域の教会の司祭が買ってくださいました。その地域住民は全体で3台、このキリスト教の理念に基づいて買ってくださり、市民に公開してくださっています。

もちろん課題はたくさんあります。これから解消しなければならない問題もあります。その一つがやはりテクノロジーの問題です。車へのアクセス、車への乗り込みを、快適な形で実現しなければなりません。カーシェアリングコンピュータは今のところまだ非常に高価で、導入も非常に複雑なものになっています。運営も複雑になっているので、将来的にはもっとシンプルな形になればよいなと思い、 直接車にアクセスできる形はないかというふうに考えています。
現在では、外側の世界と自分のスマートフォンのSIMカードを通じて結ぶということが可能になっています。SIMカードは個人認証になっていますので、これをコミュニティ・カーシェアリングの電気自動車にも転用できないかというふうに考えており、第三者に対するインターフェースになればよいと考えています。

アメリカでは、ゼネラルモーターズがスマートフォンを使用する「カーアクセス」というものを使っていますが、まだヨーロッパでは利用できない状態です。技術革新の時代では、やはりこういった簡単な方法で自動車にアクセスできるということが不可欠になってくると思われます。

未来への展望

これまで、このトランスポート、モビリティに関しては非常に大きな革新が行われてきました。人類の第一の大きな革新、革命というのはやはり蒸気機関の発明です。それによって市と市、町と町が、自動車や鉄道や船でつなぐことが可能になりました。
第二の大きな発明は、もちろん電気です。東京の大きな高層ビルも、この電気がなければエレベーターも動きませんから、存在しなかったと思います。そして、第3の発明は、自動車です。自動車の登場によって、私たちの生活は大きく変わりました。今は、コネクティビティ、相互接続性の時代が始まっています。

私たちは、様々なテクノロジーというものをこれまで開発してきましたけれども、それらを組み合わせて新しいモビリティというものを作り上げていく、モビリティデータネットワーク、デジタルIDといったものを、ネットワーク、インターネット等でつないで、例えば信頼性の高い、魅力的なロケーションサービスを提供するということも考えています。GPSを利用すれば、どこにどの車があるかというものも特定することができます。ですが、まだまだこれは非常に手間のかかる技術で、Car 2 goもスマートフォンで行えるようになる時代が来るのではないかというふうに考えています。

本日は、シェアリングエコノミーということについてお話をしましたけれども、これは少なくともヨーロッパ、あるいはアメリカでは、すでに非常に大きなマーケットを確立しています。そして、ダイムラーやBMWだけではなく、ゼネラルモーターズがピア・トゥ・ピアプラットフォームというものを導入しています。ですので、私たちはどのようにシェアリングエコノミーの中で私たちのポジションを見つけていくか、コミュニティ・カーシェアリングをより導入しやすくするためにどのようなインターフェースが必要かということを、いま模索しています。

自動走行も試験中ですが、これが実現する日もそう遠くはないでしょう。
自動車を買うのではなく、自動車のサーバーに認証権をとって、そこに認証で入ることによって自動車が乗れるようになる、そういうことも現実化する時代が来るかもしれません。アメリカ人だけにそれを任せるのではなく、ぜひ私たちの手で実現に向けて動いていきたいというふうに考えています。
いま正に、継続性の時代というのが始まっています。そして、モビリティというコンセプトには将来性があり、日本でもオーストリアでも機能するコンセプトであるということをここで強く申し上げたいと思います。
これがあるのかないのかということが問題なのではなく、私たちが自分たちの未来を自分で形作るということが重要なのです。

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